2011/02/20

タスク管理崩壊のメカニズムを探る

Collapsing House, 2006, oil on masonite board

タスク管理分科会のスタッフ会議で、ちょっと面白い話題で盛り上がりました。タスク管理が崩壊してしまったという話題です。

崩壊という言葉のイメージ


崩壊という言葉だけを捉えると、なんだかとても悪いイメージがします。少なくともタスク管理のやり方になんらかの欠陥があって技術不足経験不足から崩壊を招いている、と思えてきます。ですが色々お話を聞いて、私の思っている崩壊と別の方が思っている崩壊は明らかに違うことがわかりました。何をもって崩壊とするかは人それぞれ線引きが変わってくるのですね。

仕事が忙しくなったからタスクリストが崩壊した


私がなるほどと思ったのは、崩壊とはタスクリストが物理的に壊れたとかデータが消えたという類の話ではなかったという点です。仕事が増えた→タスクが増大した→データ量の増加やなんらかの要因によってタスクリストのシステムが耐えきれなくなり壊れた、もしくは後戻りできないくらいデータを誤入力してしまい使えない状態になった、という話ではなかったのです。

では「崩壊」とはなんでしょうか? このあたりから知的欲求を満たしてくれるようなとてもわくわくする話になってきました。

キーワードは時間や精神のキャパシティ


あるキャパを超えたところから崩壊が始まるという共通項が理解できました。
ある方は、こう訴えます。一時期に仕事が集中して忙しくなる、事前に予定していた仕事量を超えてしまうと納期優先でタスクリストは見れなくなる、と。またある方は、気分的にタスクリストを見れる気分ではなくなった、と。

この話は当然の結果だと思えます。納期よりタスクリストを優先する方はいません。リストをメンテする時間すら惜しいからです。タスクリストにストレスを感じることも日常的にあり得る話です。つまり私はこのケースは崩壊ではないと思っています。

必要に応じて切り替えるべき


トイレに行かないと危ないというタイミングで、「トイレに行く」というタスクをシステムに預ける方はいません。単に頭の中でトイレにできるだけ早く行くと強く念じるだけです。切迫した状況にはその状況なりのやり方があるのです。
仕事はバタバタした状態でしょうが、いつかは終わらせられます。ということは、タスクリストと決めているシステム上では整理できていないままであっても、メールや電話など別の手段で代替え可能だということがわかります。

崩壊とはタスクの時間見積もりと整理が疎かになった状態


「タスク管理が崩壊した」という話は、切迫した状況だからもっと良い手段に切り替えたという話にも聞こえました。GTDでいうところの2分で終わるタスクが連続で続くといった状態でしょうか。ただし切迫した状況ですので、時間の見積もりを疎かになることが多いと予想できます。実際には2分で終わらないものにも手を付けてしまい、その間に別の仕事が降ってくることでどっちつかずになってしまう…という場面が想像できます。崩壊の正体は、タスクリストから離れてしまうことを指すのではなく、こういう状態を指すのでしょう。

正体さえわかってしまえば、何らかの対策がとれるかもしれません。多数の割り込みや仕事が急に降ってくる状況で、タスクリストもしくは受信箱に入れる時間すら惜しいという場合、あなたならどうされますか?

こちらの記事にとても良いアイデアが掲載されています。

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