iPadの発売日当日、私も多くの熱狂的なファンと同じく休暇をとり、新しい体験に没頭しました。実際手にとって感じたことは、思ったよりも画面の映りがキレイということです。機能的な部分や使い勝手は、AppleのHPの動画で見た通り使い易くとても満足してます。
iPadを使い始める準備をしていて思い出したのですが、昔端末を買い換えた時は必ずといっていいほど移行作業に大変な思いをしていました。移行作業のほとんどが、アプリケーションのインストールやデータのコピーで、インストーラーの入手やライセンスキー、そして埋れたデータを探すのに苦労が耐えませんでした。ファイルのコピーは、日頃から整理しておけばフォルダ単位のコピー済みます。しかし一番厄介なのは、カレンダーやメールなどアプリケーションが内部的に抱えるデータです。手順に従ってデータをエクスポートしデータをひとつのファイルにまとめ、移行先の端末でインポートする必要があったからです。この様に煩雑な手順の他に、移行先のアプリケーションのバージョンに違いがあり(大抵2つ3つ新しいバージョンでした)、問題が発生するというケースを多々経験しました。その場合、ヘルプのトラブルシューティング欄を熟読し対応策を探すか、手動でひとつずつ直すかという途方もない手間が必要です。みなさん誰もが一度は経験されていることだと思いますがw
iPadはというと、iTunesが移行作業のほとんどを自動的に行なってくれます。アプリケーションやファイルに相当する写真や音楽などは、iTunesにおまかせできるからです。ユーザーはどれを入れるかだけ決めれば良く、複雑な手順を踏む必要がありません。
では、今まで一番手間のかかっていたカレンダーやメールなどのデータはどうでしょうか?
私は普段からGoogleカレンダーやGMailを利用しているので、カレンダーやメールのデータはGoogleに預けています。またその他メモやTodoリストなども対応するWebサービスを使用していますので、データはインターネット上つまりクラウド上にあります。この場合、対応するサービスとの接続方法を設定するだけで、データ移行は完了したも同然で、後は自動的に同期してくれます。つまり一番手間のかかっていた操作ですら、自動化されるのです。しかも今後それらのデータをiPadで追加、編集しても、もれなく他の端末にも同期できるという大きな特典付きです。
クラウド上にデータを置く最大の利点は、端末を選ばないことです。MacやWindows、iPhoneなどの携帯電話、そして新たに購入したiPad、どの端末を使用してもクラウドに接続さえできてしまえば、同じデータが扱えます。
近年HDDはどんどん値が下がり、TBクラスのHDDでも手頃な値段で入手できるようになりました。自分のデータを全て手元に置いておくのに十分な容量です。しかしあえてクラウド上にデータを預けてしまったほうが、今回紹介したように手間が省けるケースがたくさんあるのです。
最後にひとつだけ、iPadがクラウド環境に対応しきれていないと確実に言える部分は、クラウドとの接続設定がOSレベルで用意されていないことです。現状はアプリ毎にGoogleやTwitterなどのアカウントを何度も何度も入力しなければなりません。ユーザーはiPadに自分のアカウント情報を登録することなど、何とも思っていないはずです。次世代のOSでは、是非この操作が少しでも軽減できるよう手を打って欲しいなあと思います。
2010/05/30
iPadの導入でわかるクラウド化のメリット
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