
「部下を持つ人の時間術」とても面白く読めました。
この2つのポイントが、私の今の問題をジャストミートしたからです。
・部下を管理しながら自分も仕事を抱えているプレイングマネージャーに焦点を当てている
・理想論を踏まえた上で今すぐにでも手が届く使える現実解を紹介している
著書はあの水口和彦さん、TVやラジオなどにも出演しておりますが、個人的には私の心の拠り所、2大ブログのうちの1つの中の方です。こういう紹介の仕方はピンと来ないかもしれませんが、とにかくオススメ!ということです(笑)
98.6%が一人二役化の時代
ある上場企業の課長職に向けたアンケートでは、こういう回答が得られています。マネージャー業務だけを行なっている 1.4%
マネージャー業務よりもプレーヤー業務のほうが多い 40%
マネージャー業務の比率がそれなりに高い課長職でさえ、98.6%がプレイングマネージャーと化しているというのです。
(本文より抜粋)
これは私にものすごく当てはまります。仕事量は部下と同じかそれ以上ありながら、管理業務まで行わなければなりません。開発を行う技術者でありながら、部下の管理プラス営業を行い常に仕事を切らさないようにしなければなりません(一人三役状態)。だからひと昔前は月の残業時間が300h(約2.5ヶ月分)にもなるくらいの仕事をしていたのでしょう。
この本を読む前までは人より仕事量が多いとは思っていましたが、一人三役状態だから2.5人分の時間がかかるという単純明確な答えを出せないでいました。どこかで自分の非効率さの問題と捉えているところがありました。
つまりリーダーすると必ずといっていいほどつきまとう罪悪感は、その人の非効率さの問題ではなく、単純に仕事量の問題です。だから効率的にやるという対策よりも仕事を減らす(もしくはタイミングを良くする)対策のほうが効果が見込めるということです。
タイミングを良くする技術、逆ホウレンソウ
この本には今すぐにも使えそうな対策がたくさん載っていますが、その中で私が一番オススメしたいのは「逆ホウレンソウ」です。実際に今でもやっています。すこし長くなりますが、引用します。たとえば、部下からのホウレンソウが少なすぎると感じるのなら、もっとホウレンソウするように指導することも必要です。しかし、おそらく、どんなにがんばっても、部下が「上司の理想」通りに振舞ってくれることまでは期待できません。それよりも、上司が部下に働きかける機会を増やしたほうが、ずっと効果的です。「部下のホウレンソウが足りない」と文句をいうよりも、自分から働きかけるアクティブなコミュニケーションを増やしていくことが必要なのです。
上司が部下にコミュニケーションを取っていくのが「逆ホウレンソウ」です。ただし、ただ話しかけにいくのとはわけが違います。
大抵の部下は仕事でチョットつまづいただけでは、上司に相談に行きません。相談しないことで、上司の仕事をできるだけ止めないように気を使っているのです(もしくは上司が聞きにくるなオーラをまとっていて聞きづらい)。だから相談に行くのはもう手に負えないなという状況になってからです。
上司としてはそれでは困ります。だから逆に上司のほうから部下がつまづくだろうタイミングに状況を聞きに行く、すると部下の仕事が止まらないでスルスル〜と片付いてしまう、これが「逆ホウレンソウ」の効果です。タイミング良くミートを決めることでチーム全体としての効率がググっと上がるのです。
これは私が実践している方法ですが、部下に仕事を頼むとき、何時頃に状況を聞きに行けばよいかスケジュールを組んでしまいます。こうしておけば、忙しいところに部下に来られて困るということもありませんし、部下としても上司が忙しいところに質問しにくいというストレスから解放されるのです。
今では「逆ホウレンソウ」は部下に気持ちよく仕事をして貰うのに必須の方法ではないかとさえ思っています。
上司はもっと知恵を使って部下をコントロールし、自分の仕事をひとつでも多くやって貰うべきです。部下に(自分が考えられる)最高の環境を与え少しでも喜んで貰う、あげてあげて仕事を頼むのです。彼らは上司の期待を快く感じて、どんどん課題を乗り越えてくれるでしょう。
職場は私たちリーダーの工夫でもっともっと気持ちよくなるはず!